自責と他責の違いが成功者と失敗者を分ける


自責と他責の違いが成功者と失敗者を分ける

     (幸田 露伴 『努力論』より)

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「仕事がうまくいかない」「人生が思い通りにならない」「人間関係がよくない」、
など何か不都合なことが起こるたびに、これらの原因を自分以外のところに探す
ことを「他責」と言います。
「景気が悪い」「会社のサポートが悪い」「あの客が悪い」「上司のせい」
「部下のせい」と、他人や物や状況に責任転嫁をしていては、
その問題が解決することも、自己成長することもありません。
そこで、「自責」の思考-自らが変えられるというスタンスを持ち、自分で選択し、
プロセスも結果も全て自分の責任として受け止める考え方-が大事なのです。

「自責」の念が大事とはいえ、これを常に実行するのは本当に厳しいことです。
「他責」で考えることほど楽なことはないからです。
また、「何でも自責で考えると苦しくなる」という人もいらっしゃるかもしれません。
しかし、・・・はたして、自責=苦しいこと、なのでしょうか?
いや、そこにある苦しさは、「自尊」の欠如の表れです。自分を認め、自分を信頼
できる人は、心のゆとりを持って「自責」で受け止めることができます。
一方、自分への自信が不足している人に「自責」を促すのは逆効果です。

上司であり、家族であり、友人であるあなたが人のためにすべきことは、
・まず、「自尊」を生む元、つまり「信頼」「賞賛」「受容」を惜しみなくささげること
それを前提として、その後に、
・「自責」思考への気付きをもたらすこと
前者が母性であり、後者が父性の在り方と言えるのかもしれません。

あなたは、「自尊」と「自責思考」が両立できていますか?